ベトナムにおけるFDI企業の不正行為の発見と対策：実際の事例から学ぶ教訓

更新日：6月12日

本記事では、代表的な不正行為の事例（ベトナム不正事例）**を紹介し、企業に多大な損失をもたらすその影響を明らかにするとともに、**リスク管理（FDIリスク管理）やコンプライアンス（ベトナムコンプライアンス）**の課題を浮き彫りにします。

1. サンヨーベトナム（Sanyo Vietnam Co., Ltd.）における大規模な不正行為

発生期間： 2008年7月～2009年4月
事件の詳細：日本人の社長とそのアシスタントが共謀し、企業の口座から資金を引き出し、顧客からの支払いを横領しました。総額は7,665,000米ドルに達し、不正が発覚するまで入金されることはありませんでした。
結果：・企業は損失を回収できず、資金はすでに使い果たされていました。・日本人社長は終身刑、アシスタントは懲役12年の判決を受けました。

2. その他のFDI企業における不正行為

購買担当者、成形部門の責任者、倉庫担当者が共謀し、架空の入荷記録と不正な支払い書類を作成。実在しないプラスチックペレットに対して2.1億ベトナムドン（約900万円）の損害。

返品処理を担当する社員が商品を転売し、1.3億ベトナムドン（約550万円）の損害。

事例1（2020年2月～4月）：生産部門の責任者が17,880枚のスマートフォン用ガラスを横領（2.4億VND：約1,000万円）。
事例2（2020年11月）：担当社員が出荷伝票を悪用し、ディスプレイモジュール528台、スマートフォン用スクリーン37台を横領（1.7億VND：約700万円）。

通訳としての立場を悪用し、社員を指示してオフィス用品、人材派遣費、電子機器などで不正請求を実施。被害総額は4.7億ベトナムドン（約2,000万円）。

これらの事例は発覚すれば立件できますが、証拠が残りにくい大規模な内部不正（ベトナム調達リスク）が見逃されるケースも多くあります。特に現地従業員と外国人管理者との間でベトナム内部統制の不徹底が見られ、長期間にわたり損害が続く傾向にあります。

私たちは、ベトナムのFDI企業に特化した不正対策・コンプライアンス支援チームです。企業の内部統制の構築や購買管理の透明化、人材リスクの可視化などを通じて、以下の支援を行っています：

不正の放置は企業の信用を失うだけでなく、数年後に取り返しのつかない損害となります。私たちは、リスクの見える化と内部統制の再設計を通じて、企業と共に安全で健全な経営基盤を築くお手伝いをします。

これらの包括的な対策を通じて、私たちは企業と共に歩み、安全で持続可能な投資環境の構築を目指します。

ぜひ、お気軽にご相談ください。

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